ショーペンハウアー
精神と分別のあることをひけらかすことは、他の人すべての無能力と愚鈍さを間接的に非難することにほかならない。
誰も誉めてくんないんだから、ひけらかさざるをえない。
男のあいだでは、頭が悪く物を知らないものが、女のあいだではまずい顔をしたものが一般に愛される。
チャウチャウかっ!
出典:富裕な商人を父に、作家を母に持つドイツの哲学者ショーペンハウアー(1788~1860年)の「生活の知恵のためのアフォリズム」(『ショーペンハウアー全集11 哲学小品集Ⅱ』(金森誠也訳/白水社)より。少年時代、父の跡をついで商人になるための勉強をしていた彼は、父の死後、学問で身を立てるべくギムナジウムに入学する。そこで抜群の知的能力を見せるが、校長を馬鹿にする詩を書いて退学になってしまう。『ショーペンハウアー 哲学の荒れ狂った時代の一つの伝記』(リュディガー・ザフランスキー著/山本尤訳/白水社)によると、そのとき彼は母からの手紙で「馬鹿は馬鹿として放っておけばいいのに、(中略)馬鹿者の怒りを受ける者は、自分が愚かだからで、そんな愚行におまえをそそのかしたのは、お前の『過度の賢明さ』、おまえの独善、おまえのうぬぼれだ」とぼろくそに怒られている。それにしても、あまり近寄りたくない親子だ。
初出:2008年4月7日
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