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2014年2月20日木曜日

老いと若さをめぐる名言10

モンテーニュ
自分の悲惨と悲痛を、世間と道義のすたれたせいにして、昔を讃え、現在をけなさないような老人が一人でもいるだろうか。
 今のうちに、ほめたたえる昔をつくっとかないとヤバいな。もう手遅れだったりして。オレ、磯野波平の1コ上だし。
出典:ルネサンス後期のフランスの政治家・思想家モンテーニュ(1533~1592年)の『エセー』(原二郎訳/ワイド版岩波文庫)より。
初出:2008年8月15日

2014年2月6日木曜日

老いと若さをめぐる名言9

サキャ・パンディタ 2
自分の力が整わない
その間は敵を敬い
力がそなわったら好きにせよ
と他の論書にある。
 オレは、力がそなわろうがそなわるまいが、敵とは遠く離れていっさい関係を持ちたくない派です。
出典:今回もサキャ・パンディタの『サキャ格言集』(今枝由郎訳/岩波文庫)より。
初出:2008年8月13日

2014年1月24日金曜日

老いと若さをめぐる名言8

サキャ・パンディタ 1
人は長寿を願いつつ
老いを恐れる。
老いを恐れつつ長寿を望むのは
愚者の邪見である。
 老いて愚かになる。
 恥じるまい。
 愚か者でいこう。
出典:モンゴル帝国が拡大を続けていた時代のチベットで政治家として活躍し、さまざまな学問分野でも多数の著作を残したサキャ・パンディタ(1182~1251年)の『サキャ格言集』(今枝由郎訳/岩波文庫)より。サキャというのはもともとは地名(中央チベットの西に位置している)で、ここに本山を構えた仏教の一派がサキャ派となり、その開祖のひ孫がサキャ・パンディタ。
初出:2008年8月13日

2014年1月9日木曜日

老いと若さをめぐる名言7

キケロ
愚か者は己れの欠点や咎を老年の所為せ いにするものだ。
 老化とともに脳の機能が低下して地金じがねを隠せなくなったのだと考えると、欠点や咎は老年のせいで間違いない。
出典:古代ローマの哲学者・政治家キケロ(紀元前106年~紀元前43年)の『老年について』(中務哲郎訳/ワイド版岩波文庫)より。
初出:2008年8月3日

2013年12月20日金曜日

老いと若さをめぐる名言6

古代ギリシアの詩人たち
若者の心はしなやかにたわむ。
――群小詩人断片・アガトーン・26
「あー、いいたわみだねえ。えーと、隣りの君は、もうちょっとたわんでごらん。そうそう、そんな感じ。おーい、そこの彼! 変な方向にたわんじゃダメじゃないか」
恋する老人ほどみじめなものはあるまい。
――作者不詳断片・306
 何に恋するかによるが。
出典:『ギリシア悲劇全集 13』(逸身喜一郎・戸部順一・川崎義和訳/岩波書店)より。
初出:2008年7月30日

2013年12月5日木曜日

老いと若さをめぐる名言5

エウリピデス 3
若い女には、老いた男は不快なものだ。
 有能な若い女には、いろいろと強めの風が当たるが、30歳くらいから楽になるみたいだ。
わたしは若者に警告する、恋を決して避けてはならないと。そして恋がめばえたらつねに素直に享受せよと。
 恋の相手は、生身の人間でなくてもよしとします。ギリシャ神話のピュグマリオーンの例もあることだし。
出典:またまた古代ギリシアの三大悲劇詩人のひとりエウリピデス(紀元前484年頃~紀元前406年)の「エウリーピデース断片」(『ギリシア悲劇全集 12』伊藤照夫・久保田忠利・下田立行・西村賀子・根本英世・安村典子訳/岩波書店)より。
初出:2008年7月23日

2013年11月21日木曜日

老いと若さをめぐる名言4

エウリピデス 2
若者というものは、人知れず他の若者と同じように悩むものだ。
 年をとると悩むことは少なくなるが、困ったことは多くなる。
ああわが子よ、老年はより若い頃の思慮よりも賢明だし、間違いのないものなのだ、経験は未経験にまさるのである。
「おじいちゃん、経験が未経験にまさるのはいいけど、庭で立小便するのはもうやめてくださいね」
出典:今回も古代ギリシアの三大悲劇詩人のひとりエウリピデス(紀元前484年頃~紀元前406年)の「エウリーピデース断片」(『ギリシア悲劇全集 12』伊藤照夫・久保田忠利・下田立行・西村賀子・根本英世・安村典子訳/岩波書店)より。
初出:2008年7月16日

2013年11月7日木曜日

老いと若さをめぐる名言 3

エウリピデス 1
われわれ老人は雑音と影でしかなく、夢の似姿として歩む。知力がないのに、思慮分別があると思い込む。
 元気ないな。腐ったものでも食ったか?
理性よりも、若さと勇気とがわたしを駆り立てた。
 理性は「駆り立てない」側に回るのが普通だ。
出典:古代ギリシアの三大悲劇詩人のひとりエウリピデス(紀元前484年頃~紀元前406年)の「エウリーピデース断片」(『ギリシア悲劇全集 12』伊藤照夫・久保田忠利・下田立行・西村賀子・根本英世・安村典子訳/岩波書店)より。
初出:2008年7月11日

2013年10月24日木曜日

老いと若さをめぐる名言 2

ソフォクレス
老人の気性はおだやかになる、いだ刃物が手に持っているうちにじきに鋭さを失うように。
 キレやすかった老人が急激におだやかになったとしたら、塩抜きの飯を食わされている可能性がある。
老年にはありとあらゆる災厄わざわいが生じるものだ、思慮分別は消え去り、為すことは役に立たず、些細なことにのみこだわる。
 思慮分別があって、何をやらしてもうまくでき、しかも寛大。年寄りに限らず、そんなヤツそうそういねーから気にするな。
出典:古代ギリシアの三大悲劇詩人のひとりソフォクレス(紀元前496年頃~紀元前406年)の「ソポクレース断片」(『ギリシア悲劇全集 11』木曾明子・久保田忠利・下田立行・西村賀子・根本英世訳/岩波書店)より。
初出:2008年7月4日

2013年10月10日木曜日

老いと若さをめぐる名言 1

アイスキュロス
老年は青春よりも正しい。
 青春と比較したら、たいていのものは正しい。
出典:古代ギリシアの三大悲劇詩人のひとりアイスキュロス(紀元前525~紀元前456年)の「アイスキュロス断片」(『ギリシア悲劇全集 10』逸身喜一郎・川崎義和・高橋克美訳/岩波書店)より。
初出:2008年6月27日