2013年4月8日月曜日

馬鹿をめぐる名言 9

モンテーニュ
ひとり言をいうことが狂人の態度でなければ白状するが、私は自分に向かって、「この馬鹿野郎」とどならない日は一日だってない。
 自分のあるべき姿を高く設定しすぎ。
自分を実際より低く言うことは馬鹿であって、謙遜ではない。(中略)自分を実際以上に言うことはかならずしも高慢ではなく、これもまた、ときには馬鹿である。
 実際の自分って、その日の調子でだいぶ違うぞ。
人間は実に愚かである。一匹のだに ・ ・もつくれないくせに、何ダースもの神をつくる。
 日本ではどちらもアレルギーの原因として上位にランク。
好奇心と自負心にのぼせ上がって、もっとも高遠な事柄を論ずる人々の中に、かえってもっともばかげた幼稚な妄想が多く見られる。
 高遠な事柄を論ずることができる人は、幼稚さとか短気とかそそっかしいとかなんか欠点を持っていたほうが見ていて楽しい。
不徳、死、貧乏、病気は深刻で憂欝な事柄である。われわれは精神に、これらの苦しみを支え、克服する手段を、そして、よく生き、よく考える方法を、仕込んでおかなければならない。また、ときには精神を、そのような気高い修行の中に、目覚めさせ、鍛えなければならない。けれども、これは、普通の精神には、間をおいて、加減をしながら、おこなわなければならない。あまり続けて緊張させると、ばかになるからである。
 オチにいたるまでのフリが長すぎ。
「ひとり言をいうことが…」「自分を実際より低く言う…」「人間は実に愚か…」「好奇心と自負心に…」「不徳、死、貧乏、病気は…」/出典:ルネサンス後期、フランスの新興貴族の家に生まれた政治家・思想家モンテーニュ(1533~1592年)が古今の詩人・劇作家・哲学者の言葉を引用し、また自らの経験をもとにして人間そして自分について語ったエッセイ「エセー」(『筑摩世界文学大系13 モンテーニュⅠ・Ⅱ エセー』原二郎訳)より。「エセー」の初版が刊行されたのが1580年。1582年には加筆された第2版が、1588年には改訂増補版が出版されている。その後も加筆は続けられ、彼の死の3年後の1595年には新版が刊行された。こんな事情もあってか、「エセー」にはつじつまの合わないところが見られるらしい。でも、そのときはそう考えていたんだからしょうがない。
初出:2008年3月4日

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