2014年2月17日月曜日

馬鹿をめぐる名言51

ウィトゲンシュタイン 1
わたしたちの最大の愚かさは、きわめて賢明なものである場合がある。
 その“わたしたち”の中にあっしは入ってやすかい?
馬鹿がニヤニヤ笑った顔をしていると、わたしたちは「馬鹿はまるで悩みなどない」と思ってしまうのだが、馬鹿は馬鹿なりに、利口な人間とはちがったところで、悩みをもっているのだ。馬鹿には、いわば頭痛はないが、それ以外の苦しみは、人並みに味わっているのである。
 そんなことばっか考えてんのか?
出典:ケンブリッジ大学でバートランド・ラッセルに学び、その後いろいろあったもののイギリスでブイブイいわしたウィーン生まれの哲学者ウィトゲンシュタイン(1889~1951年)の未刊行のメモを集めた『反哲学的断章』(丘澤静也訳/青土社)より。
初出:2008年7月21日

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