2014年2月10日月曜日

馬鹿をめぐる名言50

フェルナンド・ペソア
人はなにも知ることはできないし、思考は森羅万象の輝きを奪う。だから、われわれのうちで欲望や期待を消し去り、世界を説明しようとするちっぽけな野心や、世界を良くしたり支配しようなどという馬鹿な企てを起こすのは止めたほうがよい。すべては無なのだ。
 お腹すいてるんでしょ、こっちきて、ごはん食べなさい。ごはん食べれるうちは、大丈夫だから。すべてが無なのはさ、それはいいのさ、それはね、いいから、ごはん食べなさい 。ほら、梅干もあるし、足りなかったら瓶詰めでも開けるか? ウニはさすがに高いからアレだけど、海苔の佃煮もあるし、えっ? いらない? 和食ダメだったんだ!! そうかそうか、あんた、フェルナンドだもんね。
出典:虚無に彩られた警句風の言説が頻出する、ポルトガルの詩人フェルナンド・ペソア(1888~1935年)の散文作品「不穏の書」(『不穏の書、断章』澤田直訳/思潮社/2000年)より。
初出:2008年7月14日

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