2013年5月20日月曜日

馬鹿をめぐる名言 14

ボワロー
ばかな奴でも時には重要な意見を開陳することがある。
 ついうっかり。
出典:パリの高等法院大法廷書記の家に生まれた詩人ボワロー(1636~1711年)の、古典主義の法典と称される「詩法」(『世界思想全集 哲学・文芸思想篇21』小場瀬卓三他訳/河出書房新社/昭和35年発行)より。『世界思想全集』の解説によると、ボワローの理論は独創的なものではなく、すでに先人たちによって作り上げられたものばかり。また、古典主義の法典「詩法」なのに、「以上のギリシャ演劇史の叙述はほとんどホラティウスの『詩法』から借用してきたもので、したがって誤りも多い」という注があったりする。
初出:2008年3月11日

2013年5月17日金曜日

ひとり大喜利「ひとり喜利」/浮気がバレた彼女、何と言った?

浮気を彼氏にとがめられた彼女が言った、なかなかカッコいいひと言とは?
█ お題 浮気を彼氏にとがめられた彼女が言った、なかなかカッコいいひと言とは?
回答
国際経験は、必要だよ。
しかも相手は日本人じゃなかったんだ。
█ お題 浮気を彼氏にとがめられた彼女が言った、なかなかカッコいいひと言とは?
回答
あなたにもそれなりの形でフィードバックさせていただきます。
やったー!
█ お題 浮気を彼氏にとがめられた彼女が言った、なかなかカッコいいひと言とは?
回答
大きさの話はもういいでしょ!
形状記憶チョメチョメ。わーい。
█ お題 浮気を彼氏にとがめられた彼女が言った、なかなかカッコいいひと言とは?
回答
個人的には悪いことをしたと思ってる。
“個人的”以外に“何的”があるんだよ!
█ お題 浮気を彼氏にとがめられた彼女が言った、なかなかカッコいいひと言とは?
回答
あっ、電話だ、ちょっとごめん、誰だろうこんなときに……おっ、ウワサをすればなんとやら。
ウワサって、あのね。じゃ、また次回。
初出:2011年2月14日

芝桜


2011年11月23日。植えたての芝桜。




2012年5月13日。雑草の中の芝桜。




2013年5月17日。咲きすぎの芝桜。雑草の中で咲いてたときのほうがきれいだった。

2013年5月15日水曜日

ダジャレにひと言14 来週のサザエさん

お題:ダジャレにひと言足して、なんか悲しいダジャレを作ってください。悲しくなくてもいいですし。
さーて来週のサザエさんは、『波平、フネに乗る』『マスオ、サクラマスをふくらます』『梅沢富美男さんのあんかけ茶碗蒸し』の3本です
茶碗蒸し……おいしそう
なんだそれ。
初出:2012年2月2日

2013年5月14日火曜日

脱腸手術入院マニュアル その12

第三の痛み

 病室から先生と看護婦の気配がしなくなってすぐ、オレはゆかたの前をはだけ、T字帯をめくった。メスを入れた箇所がどうなっているのか見たかったのだ。でもまあ、当然のことながら、キズ跡がモロ出しになっているわけもなく、ショートホープくらいの大きさのガーゼがバンソーコーで貼り付けてあった。
 問題はウルトラマンだ。ひょっとして、焚き火のまわりで焼いている、口に串を突っ込まれたニジマスみたいになっているのかと思ったが、そんなことはなく、あくまでも口に管を突っ込まれたウルトラマンでしかなかった。ただ、管がウルトラマンの口にバンソーコーで固定されているのにはギョっとした。ただでさえナイーブなウルトラマンの、とりわけナイーブな口にバンソーコーみたいな前時代的なアイテムを貼り付けるだなんて。
 そのあと、テレビを見たり本を読んだりするうちにうとうとして、目を覚ましてはT字帯をめくってガーゼと管を確認した。何度見たって別に変化なんてないんだけど、なぜか見ずにはいられない。
 10時になった。手術から3時間が経った。少しくらいなら水を飲んでもいいって言われた時間だ。ときどき様子を見に来る看護婦も「痛くないですか」と聞いてくれるようになったし、そろそろ麻酔は切れ始めているはずなんだろうけど、痛くない。ひょっとして痛みに対して異常に強い体質なのではないだろうか、オレってカッコいいかも、なんて思って、痛み止めの錠剤は飲まなかった。
 11時。痛い。じわじわと痛い。傷口が痛いのか糸でしばった筋肉が痛いのかわかんないけど、痛い。痛み止めの錠剤を飲んだが、そりゃーすぐには効かない。10時に飲んどけばよかった。くそーっ!
 11時半。看護婦が来た。「痛み、大丈夫ですか」って聞かれて、「痛いけど、まだ大丈夫。さっき、痛み止め飲んだし」って答えてしまった。これから右肩上がりに痛くなってったら、どうしよう。
 0時。いでー、いでー、痛み止めなんてぜんぜん効かねーじゃん。みしみし痛てーよー。オレって痛みに異常に弱い体質かもしれん。あっ、今日、6月30日じゃん……。傷口あたりだけじゃなく、ウルトラマン関係もささやかに痛い。ナースコールしようかな。でもな、「大丈夫」って言ったのがたった30分前だしな。それに、日が変わって今日でオレ40歳じゃん……。もうちょっと頑張れるか……。

 0時1分。ナースコールのボタンを押した。
「どうしました?」
「あ、やっぱり座薬もらおうかなと思って」
「わかりました、すぐに行きますね」
 5秒、10秒、20秒……。なんだよ、すぐ来るって言ったじゃん! あったまくるなー、バカ看護婦!
「痛み、ひどいですか?」
 ひでーから呼んでんだよ! 2分も待たせやがって。
「うん、なんか、けっこう痛いかなって感じ」
 無理して穏やかな言い方をした。嫌われたくないから。
「ぜんぜん我慢することないですからね。じゃ、座薬お入れしますね」
「あっ、オレ自分で入れますよ」
 男の美学だ。数分前40歳になったばかりの男の美学だ。
「でも、たぶん無理だと……」
「大丈夫。痔の座薬よく入れてて、慣れてるから」
「そうですか……」
 オレは余裕の笑顔を作って、座薬を持った手をお尻に伸ばした。ぎょえ、痛てー! 黙ってても痛いのに、無理に手を後ろに回してそしてさらに伸ばしたもんだから、痛みが5割増し。
「うひぇ、いて、ひぇ、ひょっ、いて」って笑い声のような泣いてるような声が出てしまった。それでもやせ我慢して、座薬が標的に触れるところまで持っていった。でも、痛すぎて中に入れる力が出ない。
 見かねたのか、看護婦がオレの手をやさしく制止した。
「無理することありませんよ。痛いときは素直に痛いって言っていいんですから。こっちでしますから。そのために看護婦がいるんですから」
 オレは素直になった。素直な尻を素直に看護婦に向けて、素直に座薬を受け入れた。
 素直になったついでにお願いした。
「なんか膀胱なのかどこなのかよくわかんないんですけど、しくしくするような重いような感じで痛いんですよ。これって、どうにかなりますか」
 看護婦は管とフリーザーパック(Lサイズ・マチ付き)を見て、
「お小水が濃いですね。ちょっと点滴の量を増やしましょう。そうすれば、もうちょっと薄くなって出やすくなると思います。それから、管が途中で折れ曲がっていると、そこで流れが止まって出にくくなりますから、ときどき見て、折れてたら直してください」
「わかりました。それと……、あの、ここの、バンソーコー、管が引っ張られると、痛いんですよね」
「それはしょうがないですね、なるべく管を引っ張らないようにしてください」
 そりゃそうだけど。
 座薬を入れてもらってすぐに痛みがやわらぐわけじゃないが、確実に気はらくになった。明るい未来が待っているんだと思えば、今の苦しみは乗り越えられる。
 でも、やっぱり痛てー。

 時間が経つと、慢性的なじんじんという痛みが傷口の痛みで、筋肉に力がかかったときの突発的かつ爆発的痛みが脱腸手術ならではの痛みだとわかるようになってきた。
 座薬が効いてきて痛みにも慣れてきて、これだけなら眠れるのに……。
 そんなことを思いながら、折れ曲がった管をまっすぐにする。すると、膀胱あたりの重い痛みがすーっと薄れる。これで眠る体勢に入ろうとするんだけど、10分も経たないうちに重い痛み。しかたなく目をあけて、管をまっすぐにする。2時間以上もこの繰り返しをしているうちに、いつの間にかうとうとしていた。
 何分経ったかわからないけど、目が覚めかけて、すんげー重くて痛いなあ、でも眠いなあと思っていたら、急に痛みがひいた。あれ……。
 ベッドの横に看護婦がしゃがみこんでいる。管を直してくれていたのだ。
 ありがとう、やさしい看護婦さん、とオレは心の中で礼を言った。
 やさしい看護婦はちょっとがさつな看護婦でもあって、去り際に手かなんか知らんが管に引っかけやがった。
 ちっ、アホ看護婦! キミが思っている以上にウルトラマンはバンソーコーに敏感になっているんだからな!

つづく

2013年5月13日月曜日

馬鹿をめぐる名言 13

パスカル
想像力は愚者を知者にすることはできない。だが、愚者を幸福にすることはできる。
 想像力で幸福になれる人は、想像力なしでも幸福になれそうな気がする。
人間は、おまえはばかだとたびたび言われると、そう思いこみ、またおれはばかだと自分に言いきかせると、そう思いこむようにできている。
 おまえは馬鹿だとたびたび言われて、20年間実家に帰らなくなりました。
「想像力は愚者を…」「人間は、おまえはばかだと…」/出典:「考える葦」「クレオパトラの鼻」でおなじみのフランスの思想家・数学者・物理学者パスカル(1623~1662年)の「パンセ」(『パスカル冥想録』由木康訳/白水社/1959年初版)より。「パンセ」の中でパスカルはモンテーニュの「エセー」についてたびたび言及している。その多くは非難・批判だが、<注>の文中にあまりにも頻繁に「モンテーニュ『エセー』第×章」と出てくるものだから、パンセを読んだ人はきっと「エセー」も読みたくなるだろう。ちなみに「人間は一茎の葦にすぎない。自然のうちでもっとも弱いものである。だが、それは考える葦である」は断章347、「クレオパトラの鼻、それがもう少し低かったら、地の全面はかわっていたろう」(みなさんの記憶にあるフレーズとは違っているでしょうが、こっちのほうがオリジナルです)は断章162に出てきます。
初出:2008年3月9日

2013年5月11日土曜日

標語流行語キャッチフレーズ発掘その5

明治期に流行した、ふざけたインチキ英語のひとつ(1900年代初頭)
イキムトヘーデル
寸評◎しかもヨーデル♪ 屁って、気持ちいい……適量だとね。ピロリ菌が原因の屁の治療に健康保険が使えるようになったらいいのに。
参考資料:『日本俗語大辞典』(米川明彦編/東京堂出版/2003年)
初出:2010年4月11日